毛髪の構造と成分【艶髪を育てる基礎知識】 - 浜松市 美容室 髪の治療院の抜け毛対策ケア

毛表皮（キューティクル）

人間で例えるなら皮膚にあたるところで、

毛髪の一番表面をおおっている皮膜のような部分を「毛表皮」と言います。
私たちにとってはキューティクルと言った方が馴染みが深いかも知れませんね。

主な働きとしては、摩擦や熱など外部の刺激から毛髪内部を守り、毛皮質（コルテックス）のタンパク質や水分が失われないように働くと同時に、髪にツヤを与えています。

また、魚のエラの様な弁の役割も備えていて、開閉させて空気中の空気や水蒸気を取り入れることで水分量の調節やタンパク質を保持しています。

ただし熱や摩擦に弱く、スグにささくれて枝毛になり易いという、非常にデリケートな一面も持ち合わせています。

毛皮質（コルテックス）

人間で例えるなら筋肉にあたるところで、

キューティクルの内側にあり、毛髪の約９割を占めています。

主な成分はやわらかいタンパク質からなり、弾力性に富んでいて、
毛髪の太さ•硬さ•強さなどの性質は、毛皮質の状態によって決まるといわれています。

毛髄質（メデュラ）

人間で例えるなら骨にあたるところで、髪の中心にあたり

空気を含んでいるため空洞となった蜂の巣上の細胞が並んでいます。

鉛筆の芯のように完全に繋がったもの、所々が切れているもの、まったく無いものなど、その形状はさまざまです。

うぶ毛、赤ちゃんの毛髪、毛髪の細い白人の髪には、ほとんど存在しないといわれています。

※これは余談になりますが、枝毛を裂いた場合、スッと横にそれて切れる所まではタンパク質が壊れ再生力が失われている状態だそうです。

髪のタンパク質は何からで来ているの？

毛髪の主成分が硬質タンパク質であることはわかりました。

では、このタンパク質はいったいどんな物から作られているのでしょうか？

実はココに傷んだ髪を癒し髪の自然治癒力を再生させる重要な鍵が隠されています。

まずは下の図をご覧ください。

図のように、毛髪はキューティクルや毛穴から取り込んだ空気を毛髪の製造工場（毛母〜もうぼ）に送り、空気の中の水蒸気と酸素エネルギー及び皮脂によって「１８種のアミノ酸と１６種のミネラルへ」と姿を変え、毛髪のタンパク質を維持しています。

ですから、人間が生きていく上で大切なように毛髪にとっても一番の栄養は【空気】といえます。
そして、空気が不足したり汚れていたりすると粗悪なタンパク質が作られ、弱い髪質となって成長してしまう一因であることが、毛髪の研究で明らかになっています。

さらに、近年の環境悪化による空気や水の汚染、合成油脂配合のツルツルピカピカな手触り感のヘアケア製品の使用により、体内で作られた天然のタンパク質とはまったく異質な合成酸化物が髪の表面や内部に大量に残留することで、本来の治癒力や成長を阻害して悲鳴を上げる可能性が高まることが予想され、今後ますます髪のトラブルが増えていくのではないでしょうか？